健康やボディメイクを意識するうえで、運動と食事方法に気を付けることは周知のことでしょう。
運動も食事も単独で健康維持や脂肪蓄積の減少に不可欠ですが、近年の研究では、この二つを組み合わせることで、単独のアプローチよりも大きなメリットが得られることが示されています。
このメタ分析では、18~65歳の健康的な成人を対象としている研究の情報を集めており、総参加者は5219名。以下の人気の食事方法と運動を組み合わせた効果を比較し、体組成を改善するための最適な戦略を明らかにしています。
・CRーカロリー制限(約15〜30%のエネルギー摂取量の削減)
・5/2ー5/2断続的断食(週に5日間は通常通り食事をし、2日間はカロリーを制限する断食方法)
・TRF-時間制限食(1日のうち食事を摂取できる時間を制限する食事戦略)
・KDーケトジェニックダイエット(炭水化物を極端に制限し、体内でケトン体を主要なエネルギー源とする代謝状態(ケトーシス)を誘導する食事法)
ちなみに、勝手に脂質制限も食事方法としては人気だと思ってたんですが、この研究では触れられてませんでした。海外の研究なので脂質制限はメジャーではないのかもしれませんが、気になるのでその他の食事方法は後日探してみます。
さてさっそく結論ですが、体重減少とBMI減少、体脂肪率減少について以下のような結果が出ています。
| 指標 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 |
| 体重減少 | CR + EX | KD + EX | TRF + EX | 5/2F + EX |
| BMI減少 | CR + EX | KD + EX | 5/2F + EX | TRF + EX |
| 体脂肪率減少 | CR + EX | 5/2F + EX | TRF + EX | KD + EX |
カロリー制限と運動の組み合わせ(CR + EX)が効果的な主な理由として、毎日の摂取カロリーが明確に制限されるため、運動によるカロリー消費が体重減少に直接反映されやすいことが挙げられています。
ケトジェニックダイエットと運動の組み合わせ(KD + EX)は、他の方法と比較して体脂肪率の減少において最も効果が低いという結果になっています。これは、ケトジェニックダイエットが高い脂肪摂取量を伴うため、脂肪の蓄積につながる可能性があるためかもしれません。
ダイエットには筋肉量の維持も大事な課題になりますが、この研究では各方法の筋肉量の維持に関しても以下のような結果が出ています。この結果には男女で差があるようです。
| 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | |
| 男性 | CR + EX | TRF + EX | KD + EX | – |
| 女性 | TRF + EX | CR + EX | 5/2F + EX | KD + EX |
ここで初めてカロリー制限よりも時間制限食が優位になっています。女性の場合は時間制限食のほうが筋肉を維持することができるみたいですね。
ということで、基本的にカロリー制限が食事方法としてとても優秀だよーってことでした。
女性の場合は時間制限食をすることで筋肉量をなるべく維持したままダイエットすることができるみたいですが、減量の速度はカロリー制限には劣るので目的に合った手法を選びましょう。
忘れてはいけないのが、この研究は運動と組み合わせた場合の結果です。強度については明記されていないので明確なことは言えませんが、散歩などの軽い運動は必須だと思うのでお忘れなくー。

コメント