体にいい脂肪と悪い脂肪って何?

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最近食事に気を遣うようになり、体にいいものを摂ろうといろいろ調べていたんですが、「脂肪は量ではなく質に気を付けよう」という情報を目にしました。魚とかの油が体にいいのは知っているけど、どんな違いがあるかは知らなかったので情報をまとめてくれてる文献で調べてきました。

この文献では、主に心血管疾患:CVDや、冠動脈疾患:CHD(心筋梗塞など)のリスクが摂取する脂質によってどのように変化するかってのを複数の研究からまとめてます。心疾患や血管系の疾患は死因としても上位に挙がってるので実質病死リスクみたいなもんですね。
結論からいうと、「食事から摂取する脂肪を減らすことはむしろ体に悪い、ただし摂取するならなるべく不飽和脂肪酸にしようね」らしいです。

脂肪の種類と特徴

私たちが普段摂取してる脂肪は主に3種類あって、以下のように分けられます。

・飽和脂肪酸(バター、ラード、牛脂、肉の脂身、パーム油、ココナッツ油、全脂肪乳製品など)
・不飽和脂肪酸
 →一価不飽和脂肪酸(オリーブオイル、キャノーラ油、アボカドなど)
 →多価不飽和脂肪酸(青魚・アマニ油(オメガ3脂肪酸)、大豆油・コーン油・ごま油(オメガ6脂肪酸)など)
・トランス脂肪酸(市販の焼菓子(クッキー、ドーナツなど)、マーガリン、ショートニングなど)

これらの脂肪を摂取エネルギー全体の20%~35%に抑えることが望ましいとされているそうです。脂肪は体のいたるところで使われてるので、下回ると健康に悪影響を及ぼし、上回ると肥満などになりやすくなる傾向が出るため、この範囲設定になっているとか。

食事内容と病気のリスク

さて、文献にでてくる研究ではこれらの脂肪や精製された炭水化物(白米や砂糖など)を対象に、CVDやCHDのリスクがどのように変化するかを調べています。いろいろ出てましたが、まとめると以下のようになります。

・トランス脂肪酸は論外
→悪玉コレステロール・中性脂肪の増加、善玉コレステロールの減少、炎症の促進など、
デメリットしかない。
飽和脂肪酸は摂取エネルギー全体の10%以下にするとよい
→摂取量を増やしても病気のリスクは下がらなかったので、不飽和脂肪酸を優先した方がよい。
精製された炭水化物もできれば減らしたい
→飽和脂肪酸を減らし、その分炭水化物を摂取した場合でも病気のリスクは下がらなかった。
ただし、全粒穀物などの未精製のものであればリスクの低下につながった。
・不飽和脂肪酸を摂取するのがベスト
→飽和脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸の摂取量を増やすとCVDやCHDのリスクが低減。

具体的な食事内容として、エクストラバージンオリーブオイルやナッツを積極的に摂取するような地中海式の食事があげられており、この食事例では摂取エネルギーの30%~40%のうちの大半を植物由来の一価不飽和脂肪酸で摂取しているそう。
この食事内容をしている人たちは、心筋梗塞、脳卒中の確率が30%、糖尿病の発生率が50%減少したらしいです。もちろん、摂取する脂肪だけでなくほかの栄養素も変わっているはずなので一概には言えないですが、少なくとも体に良い影響はありそうですよね。

脂肪に気を使ってみよう

てことで脂肪の種類とどれを摂取するべきかって話でした。
この文献では、さらに食事は以下を気を付けるよう指摘しています。
1) 野菜、果物、全粒穀物、魚介類、豆類、ナッツ類を重視する
2) 低脂肪乳製品とアルコール(成人の場合、摂取する場合)を適度に含む
3) 赤身肉と加工肉の摂取量を減らす
4) 精製穀物と砂糖入りの食品や飲料を制限する


これらをそう簡単に守れたら苦労しないわけですが、食品を選ぶ際に少しでも気にするきっかけになってくれればと思います。

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