超加工食品と肥満の関係についての研究の話

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ダイエットなどについて調べていると度々目にする「超加工食品(Ultra-Processed Foods: UPF)」。体に悪いのは知ってるんだけど具体的にどれくらいの悪影響があるのかふと気になりました。
ってことで今回見つけた研究は超加工食品の摂取と肥満の関係についてのメタ分析です。

まずはUPFの定義から、研究では以下のように定義づけしています。
エネルギー密度が高く、脂肪、糖分、または塩分が豊富に含まれる一方で、繊維、タンパク質、ビタミン、ミネラルが少ない食品(砂糖入り飲料、スナック菓子、インスタントスープ、調理済みピザなどなど)
もちろん加工度を下げたようなものもありますが、原材料の形が想像しづらく、体に悪そうなものと考えて問題なさそうです。

じゃあ実際に我々は普段からどれくらいUPFを摂取しているのかという話ですが、総摂取量に占める割合は国によって異なり、アメリカ:57.5%、カナダ:46.8%など高い割合になっていました。
一方、韓国(26.1%)やブラジル(29.6%)などの国では比較的低いものの、増加傾向にあるみたいです。日本も少なくとも20~40%くらいはあると考えてよいでしょう。

さて、本題の超加工食品と肥満の研究ですが、UPF消費量をいくつかのグループに分け、どのように肥満のリスクが増加するかというのを国ごとにまとめられています。どれもUPFの消費量が高いと肥満になりやすいということがはっきりとわかります。

追跡期間UPF消費量結果
スペイン約9年間4グループに分け、最も多いグループと最も少ないグループを比較過体重または肥満を発症するリスクが26%高い
フランス4年間UPF消費量が10%増加するごとに比較過体重のリスクが11%増加 、肥満のリスクが9%増加
イギリス5年間4グループに分け、最も多いグループと最も少ないグループを比較肥満を発症するリスクが79%高い

さらに別の研究では、参加者に栄養組成を一致させた超加工食品と非加工食を二週間ずつ自由に摂取させた場合、超加工食品を摂取した期間中は約500 kcal多くエネルギーを摂取し、体重が増加したことを報告しています。
UPFは食べやすいため食事速度が速いこと、ながら食事による無意識の過剰摂取が起こりやすいことなどが摂取エネルギーの増加原因だと言われています。よく噛んで食べることや、食事のときはテレビなどを見ずに食事に集中する、というのはよく言われていることです。UPFはその設計上、それらを守れないように作られているわけなんですね。


こんな感じで、超加工食品は食べすぎや肥満につながるのでよくないですよって研究は、ほかにもたくさんされてるみたいで。これを受けて様々な国で加工食品への課税や規制をしているらしいですね。日本でも超加工食品はその辺で簡単に手に入ってしまうので、少しだけ意識して食品を選ぶようにしてみてください。

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